Newface Interview

ニューフェイスインタビュー

齊藤 剣 齊藤 剣 齊藤 剣

22シーズンぶりの大学日本一に輝いた明治大学から、期待のプロップが新加入!
U20代表やジュニア・ジャパンなど、各年代の日本代表に選ばれてきた有望株のこだわりは、やはりスクラム。
秋田・能代工業出身のひたむきな22歳が、アークスでさらなる飛躍を目指します。

秋田出身のスクラムマン。
アークスでのレベルアップに気合十分。

中学3年で177センチ100キロ!
「相撲でも高校に誘われていました」

まずご出身から教えてください。

埼玉の病院で生まれたのですが、2歳くらいで秋田に引っ越したので、秋田の記憶がほとんどです。3人兄弟の真ん中で、二つ上に兄、二つ下に弟がいます。

ラグビーを始めたのは高校1年生からで、中学校までは野球をやっていました。野球は小学校4年生から始め、ポジションはファーストでした。

野球の腕前はいかがでしたか?

野球をやっていた兄貴を追いかけていたのですが、全然上手くなくて(笑)。
守備が上手ではないのでファーストになりました。(バッティングは)当たれば飛ぶんですけど、なかなか当たらなくて、もういいかなと思いました。

ラグビーを始めたきっかけは?

父と兄が能代工業でラグビーをやっていたので、監督さんから『やってみないか』と言われ、この体格だったら当たり負けしないんじゃないかと、軽い気持ちで始めました。中学3年で身長は今と同じ177センチ、体重は100キロありました。

中学3年で177センチ100キロ!

相撲でも高校に誘われていました(笑)。でも個人競技はあまり好きではなかったです。
小学校2、3年生の時に柔道もやっていたのですが、柔道も一人なのであまり面白みを感じられませんでした。

能代工業3年生。

秋田・能代工業から「何十年ぶり」の
トップリーガー誕生。

高校入学からずっとプロップですか?

ずっとプロップです。最初に参加した時からスクラムをしたんですが、ワケが分からなかったです(笑)。

花園の県予選の成績は?

高校1年生は初戦突破、2年生の時は1回戦敗退、3年生も1回戦敗退です。

3つ勝てば花園なのですが、1年生の時は秋田中央、2年生の時は男鹿工業、3年生の時は金足農業に負けました。
90点くらい取られました。高校2年の新チームの時は人数が足りなくて、軟式野球部から一人借りていました。

全国的な強豪ではない能代工業ですが、先輩や後輩でトップクラスの現役選手は?

トップイーストの秋田ノーザンブレッツに、4つ上の石川凌さん(スクラムハーフ)がいます。
社会人1部はたぶん何十年ぶりくらいです。けっこう地元の新聞に記事を書いてもらったりしています。

高校時代の一番の思い出は?

東北選抜ですね。秋田工業の元監督の黒澤(光弘)監督に『(東北選抜に)行っていい』と言われて参加しました。

最初はBチームだったんですけど、着々と頑張って、背番号1をもらえました。それが良い思い出です。
東北で1番ということで、お父さんが喜んでくれました。

その後高校日本代表候補にも選ばれました。

大学1年時は率先して雑用。
私生活の態度が成長のきっかけに。

そして大学ラグビー界の名門・明治大学の一員になりました。

最初はDチームで、Dチームの先輩にも怒られるという感じでした。そのとき1番下のチームでも何できるかなと考えたときに、1年生の雑務なんです。グラウンドの掃除や準備を率先してやろうと思いました。

誰よりも早く起きて準備して――そういうことを繰り返していたら、「頑張ってるな」と目をつけてくれて、自然とプレーも良くなっていきました。

基本的なことができていないと、細かい気づきや試合でのサポートが上手くいかないと思います。

ただ、今となってはそう感じますけど――昔の自分はひたすらがむしゃらに、みんなのために何ができるか、ということを考えながら雑務をしていましたね。

当時の監督は、寮に住み込みで私生活を改革した丹羽雅彦氏。

丹羽監督はすごくコミュニケーションを取ってくれて、初対面でも「けんちゃん」という感じです(笑)。すごく接しやすくて、練習も熱心に見てくれました。

言っては悪いですけど、友達みたいな。卒業旅行はみんなで丹羽監督のいる北海道に行って、一緒に飲んだり、カラオケに行ったり。すごく楽しかったです。

大学3年の早明戦で秋の公式戦デビュー。
「こんな試合があるのかと」

初めてAチームの試合に出たのはいつですか?

1年生の春で、春季大会の帝京大学戦でした。周りが有名人ばっかりで、フィジカルも強いので、すごいなあという感じでした。

大学1年生。初めて明治のジャージを着て帝京戦に出場。

大学時代には日本代表の下部にあたるジュニア・ジャパンにも参加しました。

ジュニア・ジャパンには(金)正奎さんと石橋(拓也)さんがオーバーエイジで来てくれていました。オール早慶明でもお会いしていて、入る前から仲良くさせて頂いていました。

ただ大学2年のシーズンは、夏に(明大に)帰ってきたのですが、そこでケガをしてしまいました。大学2年は秋の試合は出ていないです。スクワットをしたら半月板が割れてしまって。

ケガのときはベンチプレスを頑張って、チームの中でも良い数値を出しました。大学4年生の時には最高で170キロまで上がりました。

明大時代の思い出の試合というと?

大学3年の12月、対抗戦の早明戦ですね。それが初めての秋の公式戦出場で、初めての早明戦でした。

観客がびっしりなので「こんな試合があるのか」みたいな。早稲田の校歌のあと、明治の校歌を歌うんですが、立った人数がすごくてびっくりしました。あの時は楽しかったですね。

その後(大学選手権)決勝で帝京大学と戦って負けるんですが(20●21)、あの時は人生で一番泣いたんじゃないかなと思います。後半15分からプレーしたんですけど、自分がチームにプラスにあったかというと全くなくて。それがほんとに悔しかったです。

大学4年で明大が22シーズンぶりの大学日本一!
しかし「すごく悔しかった」。

プロップの大きな見せ場はスクラムだと思いますが、大学時代のベスト・スクラムというと?

一番印象的なのは、4年生の春の早稲田戦です。相手をひっくり返して倒して、すごく喜んだイメージがあります。観客もいっぱいいて。

大学4年生。大学選手権、立命館大学戦。

明治として意識するのは、慶應ではなくやはり早稲田?

やっぱり早稲田ですね。ただ、やりたくないのは慶應でした。(スクラムは)体重は軽いですけど、強いんですよ。4年生の秋にやったら、春と全然違いました。

大学4年では22シーズンぶりに大学日本一になりましたね。

嬉しいですけど、僕にとっては悔しかったですね。(決勝の天理大学戦の出場は)最後ワンプレ-だけだったので。僕的にすごく悔しくて。自分でもスタメンの安昌豪(現明大4年)くんに劣っていた部分はすごく感じていて。スタメンを取り返したいという気持ちはあったんですけど。

日本一になってみんな嬉しくて泣いていたんですけど、そういう涙が一切出なくて。泣けなくて、笑顔も作り笑いみたいな感じになってしまって。それが本当に悔しくて。

その想いを晴らすためにも、トップリーグで頑張ろうという気持ちはあります。成長して、トップリーグで活躍して、「明治が優勝したメンバーに齋藤がいたんだ」ということをしっかり思ってもらえるように頑張りたいです。

明治大学22年ぶりの優勝。

アークスはそのスクラムが成長しています。

大学4年生の時、シャイニングアークスの試合を見て、スクラムの成長が目に見えて分かりました。

(アークスでスクラム強化を担当する)斉藤展士さんが、ひとつ下のジュニア・ジャパンにスクラムコーチに来ていて、良いコーチという事は知っていたので、それで行きたいということもありました。

2018年度のトップリーグでは、神戸製鋼にもサントリーにもスクラムで上回りました。

サントリーの試合は、同期の松尾(将太郎)と見に行っていました。
明治と前年度(2017−18シーズン)チャンピオンのサントリーがやったらボコボコにやられるのですが、そのサントリーにも押し負けていなかった。むしろペナルティーをもらったりしていて、ここなら成長できると思いました。

ゴールデンウィークは秋田に帰省。
おばあちゃんのきりたんぽが美味しかった。

プライベートですが、休日はどう過ごしていますか?

ネットで動画を見たり、ゲームをしたり。最近はアニメの『HUNTER×HUNTER』を観ています(笑)。
漫画も好きで、ジャンプ系が好きです。

ヒーロー漫画の系統ですね。

そうです。胸が熱くなる感じの。ドラゴンボールも好きですね。

ゴールデンウィークはどう過ごしましたか?

秋田に帰りました。秋田はやっぱり米がおいしいです。お母さんのご飯がおいしいのか分からないですけど、とにかくお米が大好きで、お腹がすいたらとにかくおにぎりを作って食べていて、この身体になりました(笑)。

秋田に帰った時は、おばあちゃんがきりたんぽを作ってくれました。秋田にいた時はしょっちゅう出るので「今日もきりたんぽか」みたいな感じでしたけど、久々に食べて、すごく美味しかったです。

ご自身の性格を自己分析すると?

緊張をすごくします。あと心配性です。不規則な生活をしていると、「明日時間大丈夫かな」とか気にしたりします。遅刻が怖かったり。

明日試合という夜には、外出を控えたり?

そうですね。そういう時に関西の選手は「行こうや」みたいな感じなんですけど、僕は「止めておいた方がいいよ」みたいな。

そこはあまり自分の好きじゃないところです。自分で自分のブレーキをかけてしまうんです。

アークスは「やっぱりすごく良いチーム」。

今春入団したアークスの雰囲気はどうですか?

大学にはない明るさがあります。先輩たちもよく声もかけてくれますし、馴染みやすいです。
分からないことも聞きやすいです。

大学時代は先発を取り合っていたので、お互いのフィードバックが少なかったのですが、シャイニングアークスの先輩は「今日はここ悪かったぞ」みたいなことをすごく言ってくれます。
そう思うと、やっぱりすごく良いチームだなと思います。

最後に、今シーズンの意気込みをお願いします。

試合にたくさん出て、勝利に貢献したいです。

どこで成長したいかというと、やはりスクラムです。斉藤コーチにコーチングしてもらって、自分の弱点もはっきり分かっているので、その部分を成長させたいなと思います。

そしてたくさんスクラムを押して、会場沸かせたいと思います。応援よろしくお願いします。

今年の意気込みを漢字1文字で表すと…

今年の漢字1文字

齊藤剣(さいとう・けん)

生年月日
1996/8/22
身長/体重
177cm/115kg(インタビュー時)
出身地
秋田県
出身校
能代工業高ー明治大
略歴
U20日本代表
ジュニアジャパン
関東学生代表
その他
ニックネーム:けんちゃん、けん
好きな食べ物:いなり寿司、赤飯、アイスクリーム

齊藤選手の秘蔵写真はコチラ