Last Message

ラストメッセージ

2020年度 退団選手インタビュー

HO 須藤 拓輝

2014年から6シーズン活動した須藤拓輝(すとう・たくる)選手の退団が発表されました。

1991年11月15日生まれ。激しさとテクニックを兼ね備え、NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス(以下アークス)のフッカーとして活躍しました。

幼稚園から中学校の途中までサッカーをしていましたが、ケガをきっかけに中学2年でラグビーへ転向。
川崎ラグビースクール(神奈川)でキャリアをスタートさせ、國學院久我山(東京)ではラグビー歴5年にして高校日本代表に。同代表だった金正奎選手(アークス現主将)と共に日の丸を背負いました。
高校卒業後は早稲田大学に進学。
2014年入社のNTTコミュニケーションズでは、3年目でゲームキャプテンを務めるなど主軸に成長しました。

今回はこれまでの楕円球キャリアを振り返りながら、アークスでの日々を語って頂きました。(インタビュー日/6月17日)

※インタビュー前にサプライズがあり、チームメイトやNTTコミュニケーションズの仲間から須藤選手へビデオメッセージが贈られました。

NTTコミュニケーションズの仲間から
サプライズのビデオメッセージ

サプライズのビデオメッセージをご覧になっていましたが、ご感想はいかがですか?

びっくりしました。いつ撮ったんだろう(笑)。嬉しいですね。

いろいろ思い出しました。試合でマン・オブ・ザ・マッチを取ったことや、ノブジさん(斉藤展士コーチ)とお酒を呑みにいったこと、大学同期とはもう11年なのか、とか・・・。

須藤拓輝選手

ビデオメッセージを観る須藤拓輝選手。
職場の皆さんからもねぎらいのメッセージをもらっていました!

あらためて、現役生活に終止符を打つことを決めたタイミング、またその理由を教えてください。

タイミングは1年半くらい前です。

2年前にケガをして手術後にリハビリを始めたんですが、以前に戻る感じがありませんでした。
その頃から厳しいのかなとは思っていました。

現役引退を意識するようになってから心境に変化は?

仕事により力が入り、フィールド外のことをそれまで以上にしっかりやってきました。

お父様は1988年度に大東大で大学日本一に輝き、伊勢丹でもプレーした元ラグビー選手です。ご両親にはどんな報告を?

引退を決めたタイミングで伝えました。ケガもあったので頭の片隅にはあったと思います。
「おつかれさま」という感じでしたね。

思い出深い試合は入団2年目のNTTドコモ戦、東芝戦

約15年の楕円球キャリアで印象に残っている試合というと?

大学では4年生の大学選手権の決勝ですね。負けたから印象に残っているのだと思います(帝京大に34-41で敗戦)。

シャイニングアークスでは入社2年目のNTTドコモ戦です(2015年度トップリーグプレシーズン第1節/5-16で敗戦)。この試合は負けましたが、人生で一番良いパフォーマンスでした。運動量も多かったですし、タックルも良かったです。理想としていたプレーが数多くできた試合でした。

もう一試合は2年目の東芝戦です(2015年度トップリーグ第2節/37-13で勝利)。東芝は当時、一度も勝ったことのなかった相手でした。
その試合は同期もたくさん出場していました。ショウケイ(FL金正奎)、カズシ(FB羽野一志)、ビン(CTB諸葛彬)、ナキ(NO8アマナキ・レレイ・マフィ)です。そうしたこともあり印象に思い出に残っています。

須藤拓輝選手

理想のプレーが数多くできた入社2年目のNTTドコモ戦

同期入団の5人(金正奎、アマナキ・レレイ・マフィ、諸葛彬、鶴谷知憲、羽野一志)はどんな存在ですか?

あまり似ているキャラクターがいなくて、それぞれ自立しています。べったりという感じではないけれど、とても仲が良くて、良い刺激をもらっている関係性です。

感激した熱烈応援。楽しかった祝勝会、反省会

アークスでの現役生活で楽しかった思い出は?

僕は事業推進部、第二営業本部にいたのですが、お付き合いのあるお客様を会場にご招待し、その会場へ行ってご挨拶をする機会が何度もありました。それがすごく楽しく、良い刺激になりました。

高校・大学時代は試合が終わると基本的に家に帰るだけで、応援してくれた人の声は関係者や両親以外は入ってこなくて、人間関係も偏りがちです。

でもNTTコミュニケーションズのそうした試合後の祝勝会、反省会では、僕がこれまで関われなかった方からいろいろなフィードバックをもらえました。それがすごく刺激的で楽しかったです。

アークスは会社の皆さんから熱心に応援してもらえるとよく耳にします

びっくりしますよ。こんなに応援してもらえるんだと。最初は嘘なんじゃないかなと思っていました(笑)。
皆さん他に仕事に抱えながら、100%で応援してくれるんです。

ニュースも気にしてくれています。以前に僕の名前が新聞の経済欄に小さく出たことがあったんですが、そのあと皆さんに記事のことを言われました。見てくれているんだと驚きました。

入社1年目の公式戦デビューなどでは、名前の応援パネルを掲げてくれました。「須」「藤」「拓」「輝」と一文字ずつ出してくれるんです。
ただ、それは完璧に揃ったことはありません(笑)。上下逆さまとか、名前順が違うとか(笑)。でも「こんなに応援されるんだ」と素直に感動しました。

シャイニングアークスだからこその経験と成長

ラグビー選手としての活動は当然ながら、アークスには会社員としてのキャリアも応援する風土がありますね

僕はもともと仕事をしながらラグビーをしたいと思っていました。

入団前にチームの方から「仕事がしたいなら妨げるものはないよ」と教えて頂いていたので、シャイニングアークスに魅力を感じていました。

そうして入団したアークスで、選手でもあり会社員でもある「アスリート社員」として得たものは?

会社員としての感覚と、スポーツ選手としての感覚です。また「スポーツに対する姿勢」と「仕事に対する姿勢」は同じだと感じられるようになりました。
チームとして達成したいプロジェクトがあり、情報を集めて役割分担し、同じ目標に進んでいく。組織として強くなっていくために大事なことは、ラグビーでも仕事でも基本は一緒だと実感できました。

またアスリート社員であることで、会社では「社員と社員」「会社とお客様」をラグビーで繋げることもできます。この6年間でリレーションからビジネスに繋げるという経験ができました。

NTTコミュニケーションズだからこそ学べたことはありますか?

アスリートでいながらITの知識を学ぶことができましたね。

個人的に、これからのスポーツ観戦はオンラインの観戦者がもっとのめり込めるような、プラスアルファの体験を提供する枠組みが増えていくのではと思っています。

また、いま新型コロナの影響で無観客試合が行われていますが、そこにサービスとして足りていない選手目線のソリューションも考えたい。
ただ、そうした発想もITの知識がないと現実味のあるところまで落とせません。それはこの6年間で感じたことで、だからこそITの勉強をしたいと思い、ビジネス誌や経済誌を読み、生の情報をたくさん入れるようになりました。
こうした思考回路はこのチームでなければ生まれてこなかったと思います。

感謝を伝えたい人は「ラグビー人生に関わったすべての方」

これまでお世話になった上司やOBの方はいますか?

たくさんいるので名前は挙げられませんが、頂いた言葉の大切さに後から気付いたり――私を成長させようという意図で言葉を送ってくださった方々にはとても感謝しています。

アークスの後輩たちに伝えたいことは?

僕からは特にないですね。みんな「頑張れ」と言わなくても頑張りますよ(笑)。

ラグビー人生を振り返ると100点満点中何点ですか?

100点です。

実はラグビーを始めた時は中学で辞めると思っていて、人生で一番勉強していました。高校時代でも高校で辞めると思って勉強をしていたくらいです。
社会人までプレーできたので、減点することがありません。

今後の目標は何でしょうか?

今後どんなミッションを任せられるか分かりませんが、やっている仕事が最終的には会社の利益になるというところまでリンクさせ、一個一個の仕事に取り組んでいきたいと思っています。

いま感謝を伝えたい人はいますか?

ラグビー人生で関わったすべての方です。

須藤拓輝選手から皆さまへメッセージ

最後になりました。これまで応援してくれた方々へ、メッセージをお願いします。

今まで長い間応援してくださり、誠にありがとうございます。
これほど人生の中で応援していただいたこと、またそれを実感できたことはありません。「GOGOArcs」の声援や名前のボードなど、グラウンド内外でかけていただいた声の一つ一つが大きな力となりました。

私自身はいただいた声援を競技以外の形で皆様に恩返しできるように精進していきます。

最後になりますが、世の中が大変な状況の中この記事を読んでくださりありがとうございます。

競技をしている中で、困難にぶつかったとき「今自分に何ができるか?」ということにフォーカスして行動することを常に心がけていました。
これからの先の見えない状況の中で今できる行動を自分自身続けていきます。

6年間ありがとうございました。

Arcs Legend「須藤拓輝選手」
を見る