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クローズアップインタビュー

現役トップリーガー&スタッフが見た「ラグビーW杯」。次は俺たちの番だ!

選手(西橋勇人・山下弘資)×通訳(鈴木啓太ジョシュア)

ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会を、
シャイニングアークス(以下アークス)の選手&スタッフは
どう見ていた!?

2019年9月20日に開幕したラグビーW杯日本大会。日本代表は1次リーグを全勝して初の8強進出を達成!多くの人がラグビーの魅力に触れました。

そんなラグビーW杯に対する選手&スタッフのリアルな反応を知りたい!――ということで、今回はラグビー愛なら誰にも負けない(?)お三方にご登場頂きました!

チームのムードメーカーの一人であるスクラムハーフの西橋勇人選手、突進力が魅力のNO8・山下弘資選手、そしてニュージーランドと日本の血を引く通訳の鈴木啓太ジョシュアさん!

インタビューが行われたのは10月16日(水)。日本代表がスコットランド代表に勝利して8強進出を決めた3日後です。興奮冷めやらぬなか、千葉・浦安市陸上競技場で、ざっくばらんな「W杯トーク」を展開して頂きました!

西橋勇人選手、山下弘資選手、鈴木啓太ジョシュアさん

左から西橋勇人選手、山下弘資選手、通訳の鈴木啓太ジョシュアさん

ラグビーW杯の盛り上がりをどう感じている?

西橋勇人(以下西橋):アジア初のラグビーW杯が盛り上がっていますが、二人はどんな風に感じてる?

山下弘資(以下山下):大会前は日本でラグビーが盛り上がるのかという気持ちはあったけど、始まってみると初戦から面白いカードがたくさんあって、何よりも日本が快進撃で4連勝!盛り上がらないわけがないよね。

鈴木啓太ジョシュア(以下ジョシュア):普段見ることができないようなオールブラックス(ニュージーランド代表)の選手たちが見られるようになったのがW杯の面白さだと思います。

西橋:僕としては、思っていたよりも空席が少なかったということがまず嬉しい。あとは、日本のジャージーを着ている一般のお客さんが多くて『こんなに買うんだ』と。

山下:いまジャージとかキャップとか売り切れているもんね。普通に家の近くで日本代表のジャージーを着た人とすれ違ったり。

西橋:日本のラグビージャージーを着ている人とすれ違うとか、今までなかった。良い方向に傾いてきているかなとは思うよね。

ジョシュア:日本人だけじゃなくて、日本を訪れた旅行者の方も日本代表のジャージーを着て観戦しているのが面白いですよね。

西橋:国をまたいで応援してくれるのは、ラグビーW杯の良いところだね。

山下弘資選手

「家の近くで日本代表のジャージーを着た人とすれ違う!」(山下)

40試合あったプール戦(1次リーグ)のベストゲームは?

山下:僕は日本対アイルランド戦(19-12で日本勝利)。世界の強豪相手にしっかり勝ち切ったことには、正直驚いたし感動した。同じ競技をやっているものでさえ、心を揺さぶられるものがありました。

西橋:アイルランドはW杯が始まる時、世界ランキング1位だった。

山下:世界でも二強の一角みたいなところにしっかり勝ち切って、アイルランドがやりたいことを完全に封じてしっかり勝った。ベストゲームだと思います。

ショートハイライト/日本代表 v アイルランド代表(ラグビーワールドカップ公式チャンネルより)

ジョシュア:僕が楽しみにしていたのは、プールBのオールブラックスvsナミビア(71-9で勝利)。試合前から楽しみにしていて、会場にも観に行って。前半はナミビアがいいラインブレイクをしたり、オールブラックスと対等に戦っていた。

西橋:凄かったね。

ジョシュア:最後はプール史上ベストのトライ(ペレナラ選手が左隅に片手でトライ)が生まれた。あれを目の前で見ることができてすごく良かったです。

山下:あれはしびれるよね。

ショートハイライト/ニュージーランド代表 v ナミビア代表(ラグビーワールドカップ公式チャンネルより)

西橋:僕はフランスとアルゼンチン(23-21でフランス勝利)。

山下:プールCで、どこが抜けるかを懸けた試合だね。

西橋:あの1試合でアルゼンチンは決勝トーナメントに行けなくなったと思っている。アルゼンチンはスーパーラグビー(アルゼンチンが「ジャガーズ」として参戦していた南半球最高峰リーグ)で準優勝し強くなってきていた。そんなアルゼンチンがまさかフランスに敗れてしまう。そこがW杯の厳しさなのかなと感じた。

ジョシュア:ジャガーズ(アルゼンチン)はスーパーラグビーで準優勝という結果を残したけど、サンウルブズ(日本)はずっと負けていた。でもW杯になってみると結果が逆転した。

山下:面白いね。不思議だね。

ジョシュア:スーパーラグビーのシーズンへ向けた準備と、W杯の一発勝負へ向けた準備には違ったものがあるのかなと思いました。

ショートハイライト / フランス代表 v アルゼンチン代表(ラグビーワールドカップ公式チャンネルより)

W杯で見つけたお気に入りの海外選手は?

山下:フィジーのラドラドラ(ウイング、センター)。たしかゲインメーターとか、プール戦のスタッツ(統計数値)をほぼ総ナメにしてた。

ジョシュア:フィジーの両ウイングは良いですよね。あとジョシュア・トゥイソバは、ウェールズ戦で狭いサイドで3人ぐらい吹っ飛ばしてトライをした。あんなにスペースがないのに、どうやってあんなことがやれるんだっていう。

山下:フィジーの両ウイングはやばかった。

ジョシュア:あとはウェールズの9番がすごかった。

西橋:ガレス・デーヴィスいいよね。オーストラリア戦(29-25でウェールズ勝利)で相手を崩壊させていた。インターセプトのトライもあった。

西橋:フランスのスクラムハーフも良い。出てくる二人の特色が違う。一人(デュポン)はガツガツ行って、一人(マシュノー)は冷静。

山下:ヨーロッパのスクラムハーフはいい選手が多いよね。

ショートハイライト/オーストラリア代表 v ウェールズ代表(ラグビーワールドカップ公式チャンネルより)

開幕4連勝で世界を驚かせた日本。その強さはどこに?

山下:やっぱりフォワードかな。最年長選手のトンプソンルークとか、両ロックのタックル成功率が100%だったり。トップリーグでさえ100%は滅多にない。それをあの大舞台で、最年長でやってくれる。しかも20回タックルしている。それはフォワード強いわ、と。

西橋:素晴らしいし、凄くいいなと思うのは「ONE TEAM」(日本代表スローガン)。試合に出ている選手ではなくて、メンバー外になった選手が作った「ビクトリーロード」(メンバー作詞のチームソング)とか、そうしたものが伝染していって、最後は日本全体をひとつにしてくれている。一人ひとりのリーダーシップが溢れ出ているからこそ、これだけジャージーを着てくれているのかなとも思うし、それが今の日本の強さに変わっているのかなと。

広がるラグビー文化。
W杯であらためて感じたラグビーの魅力

西橋:昨日のミーティングは「ラグビーはいいね」という話だった(笑)。

山下:普段笑わなそうな人が、南アフリカのジャージーを着て、カメラにイエーイ!ってやったりね。

西橋:ラグビーはこんなにも人を変えるのかと。

山下:うちのメディカルスタッフなんですけどね(笑)

ジョシュア:文化でいうと、どのチームも試合が終わった後にお辞儀をしてますね。オールブラックスとナミビアが、試合後に両チーム入り混じってお辞儀していたのが印象深かった。

山下:スタジアムとかロッカールームを掃除して帰るとかね。台風で試合が中止になって、試合がなくなったカナダ代表の選手が街を掃除しているのを見て、ラグビー選手として嬉しかったですね。

西橋:あれはいいよね。あと、50対3とかで負けているチームを応援したり。敵味方関係なく「今のトライ最高だったね」と言えるのがラグビーとしていいのかなと。

山下:良いトライは敵味方関係なく応援する。

ジョシュア:ビールの消費量は多いのに、振る舞いは紳士的(笑)。

西橋:ラグビーファンの良いところだよね。

このラグビー人気をどう繋げていく?トップリーグの選手&スタッフに出来ることとは?

西橋:W杯が終わった段階で、選手としてできる事は「ラグビーイベントに積極的に参加していく」「若い人たちにラグビーのスキル、楽しさを教えていく」活動を続けていくことかもしれない。

山下:そして、しっかり練習して面白い試合をする。面白い試合を続ければ、自然と来てくれると思う。

ジョシュア:環境作りが大切ですよね。自分は大学生でニュージーランドに引っ越したんですが、なぜニュージーランドでラグビーが人気かというと、平日でも週末でも関係なく、仕事や学校が終わったそこら中の公園でタッチラグビーの大会が開かれるんですよ。

西橋:タッチラグビーね。

ジョシュア:ぶつかり合いのないタッチラグビーだから、家族全員で参加しているチームとかもあって。日本でもタッチラグビーとか、タグラグビーとか、コンタクトがなくて難しいルールを省いたゲームから入り込んでいける人が増えればいいなと思いますね。

西橋:目につくことも大事かもしれない。CMをしている企業であれば、ラグビー選手を起用してもらったり。例えばアニメ始まっちゃうとかね。

山下:小学校の授業で取り入れてもらうのが最強、最終形だと思う。

西橋:ダンスが入ったみたいにね。

ジョシュア:ラグビーは15対15だけど、タッチラグビーやタグラグビーだったら、5対5とか6対6でもできる。

山下:浦安が本拠地だから、地域の小学校や中学校だけでも取り入れてもらえませんかとお願いしたり。それで僕たちが教えに行く。

ジョシュア:チームからボールを提供してもいいかもしれないですね。

鈴木啓太ジョシュアさん

「環境作りが大切」(ジョシュア)

ラグビーあるある!とは?

西橋:ラグビーはルールが難しいと言うけれど、やっている選手もルールをは全部分かってないよね。

山下:レフリーの笛を吹かれて、初めて相手ボールなの?と気づいたり。

西橋:反則だって分かってたら、初めから反則しないよね。たぶんラグビーのルールを全部チェックするテストをやったら、うちのチームは50人以上いるけど、90点とか100点くらい取れるのは一人、二人くらいだと思う。

山下:なかなか難しいよね。

西橋:特にタッチキックは難しい。準決勝のウェールズ戦でウェールズの選手がグランドの中からジャンプして外でボールをキャッチした時に自分ボールだって言ってたけど、結果的に相手ボールになったシーンとかね。

ジョシュア:大体のルールをわかっていれば。トライは5点、コンバージョン2点、ペナルティーゴールとドロップゴールは3点。

西橋:「前に投げちゃいけない」「前に落としちゃいけない」「肩から上のタックルはダメ」。

ジョシュア:ラグビーは知ったかぶりしなくても楽しめると思います。「今の何?」で大丈夫。

山下:曖昧なくらいが面白い。ルールを知りすぎてると「今の反則だろ!」みたいなになって(笑)

西橋:知りすぎない方が楽しいかも。レフリーを目指してる人じゃなければ、全然大丈夫。

西橋勇人選手

「選手でもルールは全部分かってない」(西橋)

昨年はチーム最高位タイの5位。
優勝を目指す今シーズンは2020年1月12日が初陣!

山下:今シーズンはトップリーグ全体で、世界トップレベルの選手が続々と加入するので、楽しんで見てほしいですね。そして僕らは、勝ちます。

ジョシュア:オーストラリア代表と南アフリカ代表から素晴らしいビックネーム2選手が入団するので、彼らのメンタリティー、マインドセットをチームに伝えることが通訳である自分の仕事。しっかりと伝えていけるようにしていきたいなと思います。(※クリスチャン・リアリーファノ【豪州】/マルコム・マークス【南ア】)

山下:じゃあ最後、お願いしますリーダー。

西橋:――しょうがないですね(一同笑い)。ここまできたら、試合に来ると面白いやついるぞ、と思われるような人に、私はなろうかなと思います。

山下:いいね、チームじゃなくて個人的な目標だ(一同笑い)。

西橋:単にラグビーをやるだけじゃなくて、エンターテイメント性のあるプレーを追求したい!あとは、シャイニングアークスが一番強いと言うところを見せつけたいですね。

ジョシュア:いいですね。

山下:エンターテイメント性、いいね!

笑いで締めたW杯座談会。新シーズンのシャイニングアークスはどんなエンターテイメントを見せてくれるのか!? どうぞご期待ください!