CloseUp Interview

クローズアップインタビュー

チーム9年目で大怪我ゼロ&体力テスト上位の“鉄人”。
鶴田選手の強さの秘訣は故郷にアリ!?

鶴田諒

今回はスクラムハーフとしてもウイングとしても高次元の二刀流プレイヤー、入団9年目の鶴田諒選手(30歳)が登場!

アタックでは長短のキック、快足を駆使してチャンスを生み出し、ディフェンスでは大型選手へ果敢にタックル。

山梨の強豪ラグビー部・日川高校から東海大学へと進み、7人制日本代表も経験。入団9年目はロスアイザック、山下弘資選手と共に最長です。

大学時代から大きな怪我がなく、2011年のアークス入団後も全治3か月の怪我が一度だけ!そんな鶴田選手の強さの秘訣は、出身地の山梨にあった!?

子育てにも奮闘するプライベートのほか、アークスの現在・未来まで、たっぷりとお話を伺いました。
(取材日:2019年4月19日)

新入部員から「怖い」と言われる?
半年後には人柄が伝わり
「『実は優しい人』と言われたりします(笑)」

30歳を迎えてチームではベテランになりました。

よく最年長と言われるんですが、実は最年長ではなく、上にはロス(アイザック/34歳)と今年入団した山田さん(章仁/33歳)がいます。入団した年数でいうと、僕と山下(弘資)、ロスが最年長です。

入団では最年長になり、意識は変わりましたか?

入団した頃は馬屋原さん(誠/2015年度引退)など30代がごろごろいました。30歳で最年長と言われて、(チームが)若返っているなと思います。

僕は普通に元気です。ただ「最年長」と言われると35、6歳の気分になってしまいますね(笑)

過去のシーズンと比べ、現在のチームの雰囲気はいかがですか?

みんな前向きです。いまは試合もないので「練習がつらい」などネガティブになりがちなんですけど、今までに比べるとそういうことが少ないかなと思います。

練習は去年と比べて明らかにキツいんですが、みんなそれが必要だと思ってやっています。

なぜ前向きに取り組めているのでしょう?

去年(年間最終順位が)5位になって、みんなが「何かを変えれば日本一が見えてくる」という位置にいるんだ、と気付いたのだと思います。

昨シーズンと比べ、練習に変化はありますか?

練習から考えると、コンタクトを強化しています。

去年まではトップ4の相手と戦って負けていた部分がありました。そこで相手をドミネート(制圧)するくらいになれれば、優勝も近づいてきます。今年はそこが変わってくるかなと思います。

逆に、これまでと変わっていない部分を挙げるとすると?

入団から監督は林雅人さん(元HC)、ロブ(ペニー元HC)と変わっているので、ラグビーの戦術も変化していると思いますが、ラグビー外ではチームの仲の良さ、厳しい上下関係というのがほぼないというところは変わらないですね。先輩・後輩の垣根はほとんどありません。

先輩・後輩の垣根がほとんどないということですが、ベテラン選手として、ルーキーにはどう接したいですか?

まだルーキーとはコンタクトとってないんですが――だいだい僕は第一印象が「怖い」と言われるので。
去年のルーキーに「誰が一番怖かった?」と聞くと、だいたい僕と言われる(笑)。あまり喋らないし。

人柄が伝わるのはいつ頃ですか?

半年後の北海道合宿くらいですね。そこで「鶴さん(鶴田選手)、こんな人だと思わなかった」「実は優しい人なんですね」と言われたりします(笑)

練習見学可の「アークス浦安パーク」は、
2階テラスがおすすめ。

本拠地が浦安市になって1年が経ちました。浦安市の印象はいかがですか?

グラウンドのある新浦安は街並みがキレイですよね。整備されているし、海も見えるし。
ディズニーランドも近いので、一流のホテルもいっぱいあります。スゴいところだなと。

新拠点「アークス浦安パーク」を1年間使用した感想はいかがでしょう?

二俣グラウンド(NTT千葉総合運動場グランド/市川市)を6、7年経験した身としては、心地良いというか、何をするにしてもゆったり使えます。お気に入りの場所はロッカーですね。みんなの顔が見えるようになっています。

アークスは日によって練習を公開しています。
たとえば家族連れの方は、アークス浦安パークをどう楽しめばよいでしょうか?

二階のテラス席は上からグラウンドが一望できます。
風が強い日もありますが、これからの時期は心地よくなると思います。近くに2つくらい大きい公園もあります。

浦安市にはディズニーランドもありますね。

最近行きました。入社8年目になりますけど、今回で2回目です。

8年間で2回目なんですね。

1回目は入社してちょっとしてから行って、かれこれ6年くらい行っていませんでした。

今回は、保育園からずっと一緒で日川高校でもラグビー部だった幼馴染みがいて、彼がめっちゃ(ディズニーランドが)好きなんですよ。

彼も僕も結婚して子供がいるので「今度行こうよ」となって。子供は楽しめるかなと思って行きました。

お子さんはおいくつですか?

長男が3歳で、下が1歳の女の子です。

大学時代から大怪我ナシ。
強靱さの秘訣はどこに?

30歳になっても第一線でプレーができる、その強さはどこからきているのでしょう。

自分で感じているのは、怪我をしないことです。大学時代も大きな怪我もせず、全部の試合に出ました。

スクラムハーフはそこまで怪我のリスクが大きいポジションではないですが、大怪我がないのが、一番長くプレーできる秘訣だと思います。

東海大学での4年間、秋の公式戦にすべて出場したんですか?

1年生から全部出ました。

社会人になってからの怪我というと?

ロブの2年目(2015年度)に膝の半月板を怪我しましたが、それもシーズン中に3、4か月で復帰できました。

身体の強さや運動神経は、いわゆる親譲りなのでしょうか?

親は専業農家なので、なにかスポーツをやっていたわけではありません。ただ父親も日川高校の出身で。

お父様も県立日川高出身(山梨市)。日川高の出身者だと身体が強くなる?

日川高校には「強歩大会」というのがあって。
歩かないとやっていられないマラソン大会みたいなもので、その距離が僕らの時で68.8キロなんですよ。

68.8キロ!?

学校がスタートなんですけど、ゴールが山梨を越えて、東京の奥多摩なんです。しかも夜の10時スタートです。

眠らずに、街灯もない、車も通らない峠を深夜2、3時に走っていくんです。
途中には花魁淵(おいらんぶち)という心霊スポットもあります。
そして陽が出てきたな、というくらいにゴールです。

それは精神的に成長できそうですね…。

順位を考えてない人はワイワイやりながら走ります。
1年生の時、僕も最初はそうしようと思っていたんですが、スタートと同時に「負けたくない」とスイッチが入っちゃって(笑)

中間地点の峠の頂上で「10位だよ」と言われました。ただ前と後ろと差が開きすぎて、周りに誰もいなくて(笑)。
ひとりで「ワー!」とか叫びながら坂を下ったり…。結局10位でゴールしました。

うちの父親に話を戻すと、父親の時代は、その強歩大会は百何十キロあって、ゴールが新宿だったそうです。

間違いなく足腰は鍛えられますね。

足腰が強くなったというところでは――実家は巨峰を作っているのですが、ブドウは山の斜面にあるものらしく、実家も斜面にあります。その坂の角度がすごくて。

小学生の時とかオモチャを買いに行くとなると、その坂を下らないと行けない。
行きは速くて自転車で30分くらいなんですが、帰りは2時間とか掛かります。
そこに生まれた時から高校までいました。

それが強い身体の秘訣でしょうか?

強みにはなっていますね。
体力テストと呼ばれるものはチームの中でも上の方にいるんですけど、間違いなくそれ(故郷の坂道)だと思います。

アークスは「未来しかないチーム」。
カップ戦での初タイトルへ気合十分。

今年9月に開幕するワールドカップ日本大会はどうご覧になっていますか?

ラグビー関係者としてはあまり考えていないですね。
他の方と同じように「日本代表頑張れ!」みたいな気持ちです(笑)

日本代表になってほしいチームメイトを挙げると?

みんな行ってほしいですね。サプライズで石井(勇輝)とか。ゼロではないですね。
代表に入っていいくらいのポテンシャルは全然あると思います。

2019年度のトップリーグは6月にカップ戦が始まり、秋のワールドカップを挟んで、2020年1月にリーグ戦が始まります。モチベーションの維持という点では難しいのでは?

この前の新浦安で1週間の合宿をしたとき、チームミーティングがありました。

そこで来年1月以降のシーズンは今はまったく考えない、ということで話がありました。
いまチームはカップ戦に集中しているので、(来年以降は)話にも出ないくらいですね。

スクラムハーフでもウイングでもプレー可能ですが、やりたいポジションというと?

自分的に9番(スクラムハーフ)ですね。
ただカップ戦など人がいなかったり怪我人が出ると、カバーになることはあると思います。どちらも対応できるところ自分の強みでもあります。

鶴田選手は多彩なキックなど、アイデア、スキルが豊富ですが、今後注目してほしいプレーはありますか?

スクラムハーフとしてパスはあまり上手くないですし、ウイングとしても足が遅いので、致命的なところが欠けているというか。ただスクラムハーフのキックでは高さ、距離が出るのかなと。そういうキックは得意です。

最後になりました。浦安市民の皆さん、そして全国のファンの皆さんへメッセージをお願いします。

僕が最年長と呼ばれるくらい若いチームで、未来しかないチームです。

今年はその礎を作れるよう、カップ戦でタイトルを獲り、その後に繋げていけるように頑張ります。
今シーズンもぜひ応援をお願いします。

今日はありがとうございました!

ありがとうございました。