なかよしBKトリオが座談会!
討論で昨季ベストFW・BK決定!退団コーチ陣との秘話も。
小倉順平・湯本睦・石橋拓也
今回はバックスの仲良しトリオが登場!
センターの石橋拓也選手、スタンドオフの小倉順平選手の同期コンビ、そして2学年下のスクラムハーフ・湯本睦選手。
今回はお互いに「気を遣わない」という3人が、ざっくばらんな討論を展開。チームNo.1のムードメーカー、昨季No.1のFW・BK選手が決定しました!
また昨年度に退団したロブ・ペニーHCなど、コーチ陣との秘話も。興味深い話が盛りだくさんの座談会になりました。(実施日:3月18日)
まず、みなさんの出会いはいつでしょうか?
石橋拓也(以下:石橋):20歳以下の日本代表ですね。そこに湯本が特例で入っていて。
湯本睦(以下:湯本)高校3年でした。あれ、たくつさん(石橋)いましたっけ?
小倉順平(以下:小倉)いなかったよな。
石橋:いたわ。
本当にいなかったんですか?
小倉:ハハハ!
石橋:これがいつものイジりなんです。いました。
小倉:そのときはフランカーで選ばれていて、喋ってないんだよな。大学2年までだっけ?
石橋:(慶應)大学2年まで6番・7番(フランカー)で、大学3年からセンター。
湯本:でもそれで日本代表にもなって、凄いですよね。
20歳以下の日本代表でも一緒だった3人ということですね。
小倉:(早稲田)大学3年生の時、彼(石橋、慶應)はセンターで、僕のところに突っ込むことが多かったので顔見知りではありました。
湯本:僕はNTTコムの選手をあまり知らないなかで、石橋さん、(小倉)順平さんがいたので気持ち的には楽でしたね。
早速ですが、まず昨シーズンのFWのベストプレイヤーを皆さんで決めて頂けたらと思います。
湯本:シンプルに考えたら、チームMVPの(中島)進護さん。
石橋:進護やろ。
小倉:チームが挙げているもんな。一つひとつのプレーの精度が高かったね。
湯本:ラインアウトでも引っ張ってくれましたし、ボールキャリーでも前に出るシーンが多かった。
石橋:身体も顔も、ケガでボロボロにしながらね。
小倉:トライも多かったし。
では、バックスの昨季ベストプレイヤーは?
小倉:バックスは難しいね。シェーン(・ゲイツ)?
石橋:(石井)勇輝じゃない。
小倉:あー、良かったね。良いと思う。
湯本:勇輝は良かったですね。
小倉:最初はまったくメンバーじゃなかった彼が、1試合でモノにした感じだよね。
湯本:デビュー戦(サニックス戦)で。
石橋:チャンスに強い。
小倉:持ってる男だったよね。転がるボールも全部胸に入るし。
『あいつは持ってる』というのはすごく話していたよね。
湯本:最終戦のキヤノン戦の後半一発目は凄かったですね。
相手がハイパントを蹴って、全員反応していないところで、1人だけ反応してトライを取った。
石橋:普段はいいキャラしてるよね。
小倉:今ニュージーランドに行っているから、どうなって帰ってくるか楽しみだね。
それぞれのプレーについてはいかがですか?
湯本:たくつさん(石橋)はリザーブから出て、ファーストタッチでトライしていた。あれはやっぱり石橋さんらしい。スタンドオフは順平さんだった。
石橋:順平はやりやすい。やっぱり順平が10番の方が僕はいいですね。
小倉:湯本はかなり安定していますね。
石橋:湯本は負けん気が強い。そういう意味ではフォワードにもちゃんと言えるし、順平にもちゃんと言える。
フォワードとバックスをちゃんと繋いでくれている。
湯本:ありがとうございます。普段はそんなことを聞くことはないので。
石橋:後で奢ってもらおうかな。
ちなみに、ピッチ外でのそれぞれの良い部分を挙げるとすると?
小倉:良い部分はないね(笑)
石橋:気を遣わないところかな。
小倉:お互いにね。このチームには昔の運動部みたいな先輩・後輩というのがほぼない。
そういう面ではすごくいいよね。
湯本:若い人たちからしたら、やりやすいですね。
僕も2年目が終わったばかりですけど、チームとしてそういう文化を作ってくれているので助かります。
小倉:だからこういう話になると、個人を褒めるというより、チームとして、という話に変わっちゃうよね。
湯本:でもお二人(小倉、石橋)は仲いいですもんね。同級生で。
小倉:いちおう同期だもんな。
では直してほしい部分は?
小倉:直してほしいところはたくさんありますね(笑)
湯本:(石橋の)指を治してほしいですけどね。
石橋:あ、いや、手術をしたので。
小倉:(石橋は)1年目の時はプライド高くて大変だった。
湯本:そうなんですか。
石橋:そうそう、あったね。
小倉:すごく大変だった。『お前が間違ってるならそうだろ』みたいなことをずっと言っていた。
でも、そこでスネるだけですぐケロっとしているのがコイツ(石橋)の良いところ。
今は直ちゃったから、直してほしいところは今は全然ない。
石橋:僕は順平に少しはお酒を飲めるようになってほしい。
小倉:それ、リアルなやつだな。
石橋:(小倉は)お酒が飲めないから『飲みに行こう』ということにならない。たまには飲みに行きたい。
湯本:1年に1回くらい『飲みに行く会』を作ってほしいですね。
石橋:湯本に対しては、勤務先で昼休み始まりの12時ギリギリにご飯に誘ってくるのを止めてほしい。
小倉:ほんと、そういうことくらいだよね。(湯本は)直してほしいところはないですね。
湯本:やった。
では、チームのNo.1ムードメーカーも決めて頂ければと思います。
小倉:西橋(勇人)。
石橋:西橋だね。
小倉:彼は万能だよね。
湯本:すごいですよね。
小倉:試合の帰りとかに、バスガイドをやるんですよ。
そこで1人で1時間ぐらいずっと喋って、歌って、みんなに話を振って回すんですよね。
湯本:バックス会とか面白いです。合宿でやるんですけど、その場をすごく盛り上げてくれる。
やっぱりバックスは個の集団のようなところがあるんですけど、そこをひとつにまとめてくれるのが、西橋さん。
グラウンドの中でも引っ張ってくれるので、グラウンドの中でもムードメーカーじゃないかなと思います。
昨年度をもって、5シーズン指揮官を務めたロブ・ペニーHCが退任されました。
ロブさんの思い出というと?
小倉:『グラウンドにサンダルで出るな』と言って、いきなり自分がサンダルで出てくる。
合宿で『上半身裸で外に出るな』と言うんだけど、自分が最初に上半身裸で外を走ってる(笑)
湯本:僕は1年目の時、試合に出られなくて、その時に(金)正奎さんとかと話した上で、ロブさんに『試合に出たい』という思いを伝えに行ったことがあります。自分の実力不足もあったんですけど。
その直後、たまたま試合に出ている選手がケガをしてしまって、僕が試合に出ることになりました。
それがデビュー戦になったので言いにいった甲斐があったなと。そういう思い出があります。
小倉:『ファミリー』という感じがすごいよね。やっぱり外国人の監督は近い。
『おはよう』『昨日どうだった』みたいな挨拶とか。
湯本:チームパーティーとか好きですしね。
小倉:何回も開いただろうね。
石橋:お酒も好きですね。
いつも右手のバッファロー※1で呑むから、呑まされるんだけど、そのあとまた右手で呑むから選手たちも『もうだめだ』って雰囲気になるっていう(笑)
大久保直弥コーチはいかがですか?
大久保コーチはフォワード専門コーチなので、バックスのお三方とは、必然的に接点は少ないとは思いますが。
小倉:サンウルブズにコーチとして参加するということで、帰ってきてもラインアウトとスクラムを見るという感じですね。サンウルブズに行くことが決まっていたので、上手に距離も取っていたと感じました。
湯本:試合前の映像作りなどではお世話になりました。
小倉:試合前のモチベーションビデオですね。プレー映像をつないで音楽をつけて、モチベーションをあげる。
石橋:映像はいつも作ってもらっていましたね。ただ曲のセンスが独特というか。
独特の音楽センスをお持ちで、洋楽なんですけどマイナーな曲で。
小倉:全部石橋が言っていたと載せておいてください。
坂田貴宏ヘッドS&Cコーチもチームを去りました。いつも試合会場に「リロード!」という声が響いていましたね。
石橋:ここは僕担当で。
小倉:(坂田S&Cコーチの)ファンだもんな。
石橋:“コソ練”といって、坂田さんはいつも選手が帰った後、ジムとかでコソっとトレーニングをやっていたんですよね。それを僕がインスタグラムのストーリーに載せていました。
小倉:最後はパートいくつまでいった?
石橋:パート17まで。
小倉:タグ付けされて、本人がインスタで気づくっていうね(笑)。
『お前あげたな』と言うんだけど、毎回嬉しそうなんだよね。
湯本:坂田さんはフィットネスの練習をやるのに、自分で一回やってみてから僕らに与える。
小倉:信頼度が高かったよね。
湯本:ただやらせるだけじゃなくて、自分がやって、どんなものかということを見極めてメニューを出してくれる。
石橋:僕らもしっかり信頼していたよね。
では最後は、バックスである皆さんと関わることの多かった栗原徹スキルコーチ。
栗原コーチは今年度より母校・慶應大学のヘッドコーチに就任されました。
小倉:僕は(栗原)徹さんで変わったので。本当に今まで1番お世話になったコーチですね。
キックの考え方、ゲームメイク…。あとは本当にチーム一人ひとりに対して平等。メンバー、ノンメンバー関係なく。
石橋:そうだね。
小倉:パソコン持参で来てくれて、動画を見ながらレビューしてくれる。
それも本当に毎日みんなのところに行くんだよね。人として本当にすごいなと思う。ああいう人はいないよね。
逆に慶應大学の監督になったときにどうなのかなと。
ここは40人くらいですけど、大学は相手が100人近くいるので。徹さんが大学の監督になったときにどうなるかは気になってる。
石橋:僕は先日、徹さんの激励で慶應に行ったんだけど、今までにないことをやっていた。
シニアメンバーを練習を休ませて、サンウルブズの試合を観に行かせていた。
小倉:本当に?大学では珍しいよね。
石橋:あとは早稲田からコーチを呼んだり。
小倉:あれはすごいよね。早慶明で絶対にありえないこと。
石橋:そういう面からしても規格外。縛られない。そこがすごい。
湯本:僕も2年間、プレー面だけじゃなくて、試合をどう作るかという考え方までずっと教えてもらっていました。
アプローチの仕方も人それぞれ違いますし、そういうところも本当に参考にもなりました。
次のステージに上がるためのいろんなステップを示してくれている人だったので、感謝しかないですね。
小倉:(湯本に)泣くんじゃない?
湯本:泣きそう。
昨年度、さまざまな取り組みをしましたが、思い出深いイベントというと?
湯本:直近ではシャイニングアークスカップですね。選手主体でやっていたので、すごくやりがいもありました。
その中で協賛頂いたレゾナントさんにもすごく感謝しています。
あとはファン感謝デーも凄かったですね。
セクシーな仮装した新人選手たちが、ステージで踊っている映像を観ました(笑)
小倉:あのあとみんな写真を撮っていたけど、全員ノリノリだった。彼ら自身がやりたいという意欲が凄かった。
湯本:僕が入った時は、合宿でダンスバトルをやりましたね。
そこでダンスをやらされて――あ、いや、ダンスを披露させていただく機会がありました。
石橋:(小倉へ)俺たちもやりたかったね。
湯本:なかったんですか?
石橋:なかった。
小倉:なかったよね。それより先輩方がそれぞれ楽しんでいるという感じ。
そろそろお時間ですが、6月22日から、「トップリーグカップ2019(仮称)」が開幕します。カップ戦へ向けて、是非それぞれの意気込みをお願いします。
石橋:去年はリザーブが多かったので、全試合先発出場で、フルタイムで出たいです。
小倉:欲深い!(笑)
石橋:1年目からずっと出ていたので、初心に戻って、やっぱり全試合にフルタイムで出たいなあと思いますね。もう中堅なので、頑張りたいです。
小倉:年取ったなあ。
湯本:僕は、まずは1試合1試合出られるように頑張ることと、出る出ない関係なく、練習からチームを引っ張っていけるような存在になっていかないといけないと感じるので、そこに向けてやっていきたいと思います。
石橋:なんかオトナな感じですね。
小倉:自分は、まずチームとして結果が出ることが1番大事ですね。去年は5位になったのですが、やっぱり優勝・準優勝くらいがいいですよね。そこを基準に練習から、外国人選手ともしっかりコミュニケーションとって、チームとして良い結果が出ることが1番良いのかなと思います。(2人へ)頑張りましょう。
湯本:そうですね。
石橋:(頷き)
座談会おつかれさまでした。今日はありがとうございました!
3人:ありがとうございました。