CloseUp Interview

クローズアップインタビュー

アークスの看板ツインズがスケールアップ中!

鶴谷昌隆

アークスの看板コンビとして公式の場にも多く登場する鶴谷ツインズ。今回はフォワード第3列(バックロー)の鶴谷昌隆選手が登場!

青森北高、筑波大学時代から逸材として将来を嘱望され、高校日本代表やU20日本代表などに選抜。2013年入団のアークスでは、外国人選手が多いFW第3列で、度重なる脳しんとうとも闘いながら奮闘してきました。

近年はピッチ外でも成長。積極的なコミュニケーション、リーダーシップを発揮し、2018-2019年シーズンはカップ戦でゲーム主将を担当。私生活でも結婚という大きな変化があったとか。

浦安市でのタグラグビー教室では児童に大人気のイケメンFW(フォワード)に、多岐にわたりお話を伺いました。(取材日:2019年2月15日)

ゲーム主将務めて成長。
ハイレベルなレギュラー争いにも全力。

2018年度シーズンを振り返ると、チームとしてどんなシーズンでしたか?

チームとしては、ロブ(ペニー ヘッドコーチ)がしたいラグビーができたシーズンだったと思います。

ただ最初の神戸製鋼戦、サントリー戦がすごく惜しかった。勝ち切るところの厳しさを学ぶことができました。それを今後にどう活かしていくかがチームにとっての課題です。

個人としてはどんなシーズンでしたか?

個人的には、一昨年の脳しんとうから復帰したのが夏だったので、短期間でよく合わせられたなと自分でも思います。

僕のいる6番は外国人選手が多いポジションなので、その中でハードワークしなければいけません。

シーズン中にも膝をケガしてしまったのですが、そこでも上手くリハビリもできて、メンタル的にも腐らず、やり続けることができました。

精神面での成長が収穫だったのかなと思います。

シーズン中もケガがあったのですね。

10月くらいの練習試合ですね。開始2分くらいで痛めました。

ただ1か月後のカップ戦でキャプテンとして2試合に出させてもらい、そこで成長できたかなと思います。

ロブHCが信用してくれて、期待に応えたいという嬉しさもありました。そこで上手くマッチングして、パフォーマンス的にも最後は上げることができました。

昨年11月には日本代表戦を控えたオールブラックスがアークス浦安パークで練習をしましたね。

オールブラックスが来たときに練習の人数が足りないので、僕もそこに参加させてもらったのですが、その時にすごく思ったのが良い人がとても多いことです。

僕達が端っこでウォーミングアップをしていたら、自分から走ってきて握手をして、一人一人に自分の名前を紹介して『一緒にこっちでやろうよ』『こっちに来なよ』と誘ってくれた選手が多くいました。

自分も学生が練習に来たら自から声掛けをしたいですし、ルーキーに対しても、声を掛けていきたいなと思いますね。

脳しんとうとの闘い。
それでも諦めない理由は「やっぱりラグビーが好きなので」。

鶴谷選手でなければ語れない脳しんとうとの問題があると思います。
脳しんとうとの付き合いが始まったのはいつ頃ですか?

新入社員で入ってきた時からですね。大きいのが石巻のNEC戦(2014年9月)にあって、救急車で運ばれました。それで1年くらいプレーできなかったですね。

去年も救急車で運ばれています。パンチのようなものがアゴに入って意識が飛び、救急車でした。記憶はまったくないです。

脳しんとうで試合を回避する、という決断についてはどう考えていますか?

普通の選手が考えるのは難しい部分もあると思いますが、自分の調子が悪いなら出ない方がいいです。

脳しんとうは薬もないし、MRIなどの医療画像に出るわけでもありません。自分の感覚だけなので。

膝とかをケガしたら「できない」と見切りがつけられるんですけど、脳しんとうの場合は「できるかもしれない」と思ってしまう。でもやってしまったら危険。そこでやらない勇気を持つことはすごく大事です。

日常生活ではどんな症状があるのですか?

普通に生活をしていて、地面が傾いている感じです。傾斜がついていたり、地面が動いている。
あとは頭痛です。ベットから起きてソファに座るまで、その何歩かで心拍数が上がると、すぐ頭が痛くなるんです。

テレビ見ていると目がすぐに疲れ、頭が痛くなったり、めまいがしたり。それがずっと続いたころもありました。

脳しんとうは完治するものなのですか?

すごく難しい部分ですが、治りはしないと思います。ただ症状を軽減させて、ラグビーをできるところまでは持っていけます。ただそこまでもっていくには半年とか1年かかると思います。

脳しんとうと闘いながら現役は続けていく覚悟なのですね。

僕はやっぱりラグビーが好きなので、ラグビーの試合ができるのであればなるべくしたいと思っています。

奥様は何と仰っていますか?

奥さんは「頑張れるんじゃない」と言ってくれます。その時に「面倒見るのは君だからね」と言うんですけど、「大丈夫です」と言うので、じゃあ続けますと(笑)

たぶん自分の奥さんは、ラグビーに対して後悔が残ったまま辞める僕を見たくないのだと思います。知っているんですよね。僕がまだラグビーやりたいと思っていることを。それをわかっているので、後悔をして欲しくないという一心で言っているんだと思います。

僕も背中を押して欲しい部分はあります。試合中も、普段の生活でも、脳しんとうのことは頭から離れないので、このフラストレーションが自分のキャパシティーを超えたら辞める時かなと思います。

いま脳しんとうで悩んでいる人に言いたいのは、あまり考えすぎないことです。
リラックス方法でいうと、やっぱり楽しいことをするのが一番ですね。

テレパシーは存在する!?
やっぱりすごい双子の神秘。

そのリラックス方法などについてですが、休みの日やシーズンオフはどう過ごしていますか?

車の運転が好きなので、青森にも車で帰ったりします。

8時間くらいかかりますが、ハル(双子の兄・鶴谷知憲)もいれば、2人で交互に運転して一緒に帰れるので。
自分の奥さんとハルの奥さんとで、4人で帰ったりもします。

青森自慢というと、何が思い浮かびますか?

海鮮は美味しいです。ただ僕はあんまり青森で観光に行かないんですよ。

親が自営業なので、休みの日でも外に出ることは少なかったんです。友達と公園でサッカー、野球をやったりとか。あ、ねぶたは良いですね。

ねぶた祭り!

ねぶたは凄いです。一生に一回は行った方がいいなと思いますね。大きくて迫力がすごいんです。
1年くらいかけて作っているみたいで、遠方からでも観に行く価値はあると思います。

そのほかに休日の過ごし方でいうと?

あとはハル(鶴谷知憲)と一緒にいるかなと思いますね。それかナキ(アマナキ・レレイ・マフィ)の家にいるか、正奎(金主将)の家にいるかどれかです(笑)

知憲選手と本当に仲が良いんですね!
双子同士はやはり気持ちが分かったりするものですか?

ありますね。彼が7人制代表の合宿で海外に行っていたりと、たまに離れる時があるじゃないですか。
そこで「ケガ大丈夫かな」と思ったら、ハルが「ハムストリングがちょっとおかしい」とか、逆にあっちが気に掛けてきた時に僕が本当に調子悪いとか。

写真左が鶴谷昌隆選手。右が兄の鶴谷知憲選手。

双子の神秘ですね・・・!

あとはインスタグラムの『ストーリー』を見ていたら、同じ人にほぼ同じタイミングで、ほぼ同じことを送っていたとか。自分たちでは意識してないんですけど、思考回路が一緒なんでしょうね。

双子で良かったなと思うことは、同じ競技をやっているので、その中でダメな部分は気を遣わずに言えるところ。同期でも気を遣う部分があると思うんですが、それがまったくないので。自分が成長していく上ではすごく良い存在なのかなと思いますね。

『俺ができるんだから、お前もできるでしょ』みたいなことはよく言います。筋肉はほぼ一緒だと思うので。“もう1人の自分”という感覚ではないですが、それが一番近いのかなと思います。

たまに写真を撮った時に、自分で間違うときがありますよ。写真を見て『あ、こっちか』みたいな(笑)

2019年シーズンがスタート。個人目標は?

2019年シーズンはもうスタートしているんですか?

すでに始まっています。

今シーズンは春に24チームが参加するカップ戦(ジャパンラグビー トップリーグカップ2019(仮称)/6月22日開幕)がありますね。

春にカップ戦があるのは(社会人で)初めてです。シーズンとして本格的になるのはやはりトップリーグだと思いますが、カップ戦も大会なので、チームのために貢献ができればいいなと思っています。

昨シーズンのカップ戦は、チームの底上げのための試合だったんじゃないかなと思いました。

去年はカップ戦でキャプテンとしての経験を積んで、学ぶところもありました。トップリーグでいきなり(主将の役割を)振られてしまうとプレッシャーに負ける部分もあると思うので、成長していく段階としてカップ戦は良い大会かなと思います。

では2019年シーズンのご自身の目標を教えてください!

しっかり試合に出ることですね。なるべくスターティングで出る回数を増やしていく。僕のライバルは外国人選手になってくるので、彼らと戦えるくらいのフィジカル、メンタル、テクニックを磨くことです。

あとはチームを勝利に導く。そしてやっぱり日本代表を目標として意識して、日々を生活していくことですね。

最後にファンの皆さまへメッセージをお願いします。

昨シーズンは本当に応援ありがとうございました。

これから色々と成長していく中で、選手がラグビーだけではなく、ファンや地域の方に向けた様々な取り組みや、ラグビーをどうやって広めるかといった『バリュー』(価値)の創造にも取り組んでいるので、そこも見て頂ければと思います。

あとはやはり『ビクトリー』という、勝利することが僕らの一番の仕事なので、応援してくれる方々ががっかりしないような試合をすることです。

選手一人ひとりが人間性を成長させ、応援してもらえるチームになっていくので、これからも応援よろしくお願いします。

今日はありがとうございました!

ありがとうございました。